京都大学映画メディア合同研究室は、京都大学映画メディア合同研究室第4回シンポジウムの開催を以下のように決定しました。学内外を問わず、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

開催概要
1. 会場(予定) 京都大学吉田キャンパス吉田南構内 総合人間学部棟1F 1102
2. 日時 2024年9月28日(土)

京都大学映画メディア合同研究室 第4回シンポジウム開催のご案内

京都大学映画メディア合同研究室は、京都大学映画メディア合同研究室第4回シンポジウムの開催を以下のように決定しました。つきましては、本シンポジウムでの発表者を募集いたします。

1. テーマ・開催要旨

私たち京都大学映画メディア合同研究室は「他者にふれる場」をテーマとして、2024年秋に第4回京都大学映画メディア合同研究室シンポジウムを開催します。

本シンポジウムは2021年に第1回が開催されて以来、毎年大学院生が主体となって企画・運営を行っている、特に若手研究者のための研究発表の場です。新型コロナウイルスの流行によって、若手研究者同士の分野横断的な交流が希薄になってしまった状況への問題意識を出発点とし、本シンポジウムは企画されました。他者との接触を避けていた時代を経て、私たちはいま再び対面で人とふれあうことのできる世界を生きています。それはほとんどかつての日常が戻ったかのようですが、一方でコロナ禍によって大きく変化したものがあることも確かでしょう。

例えば、テレワークやオンライン授業が浸透し、マスクや画面越しの関わりが常態化したことで、身体を介した他者との接触に際して抵抗を感じるようになりました。これによって他者との心理的な距離もまた強く意識されるようになり、その習慣は今も私たちの日常に影響を与え続けています。さらに、上述のような習慣の変化が起こったことにより、家にいながらも会社や学校にいるかのような振舞いを求められるようになりました。その結果生じたのは、オンラインという形で公的な場が私的な場に他者として入り込んでくるという事態でした。このように、身体を介さない関わりによって、他者との間に心理的な距離が生まれ、自他の境界が曖昧になったこと、それは私たちに改めて自他の関係性を問い直させる体験だったと考えられます。

このように「他者」の場の境界が揺れ動くなかで、メディアを通してそのふれあいがどのように理解されうるのかということが、「他者にふれる場」という今回のテーマによって私たちが共有したい問題です。「ふれる」とは、物理的な接触を指すことも、精神的に相手に近づくことを指すこともできる言葉です。映画の場合、まず観客が作品を観ることで他者を知る映画体験が思い起こされるでしょう。さらに近年では、タッチパネルなどのインターフェイスを通して映画それ自体と触れ合うという体験もありふれたものになりました。

また、作り手が他者にふれる主体となる場合もあります。例えば映像の中において、役者は演技を通した他者とのふれあいを実践しています。さらに映像の外でも、製作現場において他者とのふれあいは起こっています。そこでは監督・スタッフ・役者などの作り手たちによるコミュニケーションが常に生じており、その産物は作品にも影響を与えています。

このように「他者にふれる場」は、メディアにまつわるあらゆる問題において、多角的に捉えることができるテーマです。このような問題群を皆様とともに考え、有意義な議論を交わせることを、実行委員一同願ってやみません。皆様からのご応募をお待ちしております。

2. 開催日時

2024年9月28日(土)に開催いたします。

3. シンポジウムの構成

本シンポジウムは基調講演と個人研究発表の2部構成をとっています。
基調講演では、映画監督の三宅唱氏をお招きします。

4. 開催方式

発表者の方に京都大学へご来校いただき、感染対策を行ったうえで、対面での開催を予定しております。発表者の方には、旅行実費と1万円のうち、金額が低い方の交通費補助がございます。

5. 応募資格

シンポジウムにおける、個人研究発表者を募集します。応募資格は、映画研究・メディア研究を行っている若手研究者であること。応募時点で各大学院に在学する院生、ポスドク研究員のみならず、学外で研究活動に励む若手研究者も歓迎します。修士課程の方も、もちろん歓迎です。

6. 発表要項

6.1 発表内容

本シンポジウムのテーマに関係する未発表の研究に限ります。
※「テーマに関係する」という点については、広くとらえていただいて構いません。

6.2 発表形態

原則、対面での口頭発表とします。

6.3 使用言語

日本語もしくは英語。

6.4 発表時間

持ち時間は40分です。発表時間は20-25分、質疑応答時間は15-20分とします。

7. 応募要領

7.1 応募書式

応募者は下記の応募フォームに記入し、メールにて所定の宛先(下記7.4参照)に提出してください。件名には、「京都大学映画メディア合同研究室第4回シンポジウム_研究発表要旨_ローマ字による姓」と記入してください(例:京都大学映画メディア合同研究室第4回シンポジウム_研究発表要旨_shimizu)。

7.2 応募フォームの内容

・発表者の氏名、所属(大学、研究機関、企業など)、連絡先(メールアドレス)
・発表タイトル
・発表要旨(日本語800-1000字、あるいは、英語400-500 words)

7.3 締め切り

2024年8月2日(金)必着

7.4 応募宛先

symposium.kyotofilmstudies.2024[at]gmail.com
※[at]を@に変更してください。

8. 審査

実行委員会が本シンポジウムの趣旨に鑑み、発表の採否を審査します。採否の評価は下記の区分とします。
(1)発表可、(2)部分的修正で発表可、(3)発表不可。

審査結果は8月中旬に応募者宛にメールで通知します。(2)部分的修正で発表可、の場合、結果通知から2週間以内に詳細な査読結果をお知らせします。

9. お問い合わせ先

京都大学映画メディア合同研究室第4回シンポジウム実行委員会 symposium.kyotofilmstudies.2024[at]gmail.com

※[at]を@に変更してください。
※発表応募提出先と同様のメールアドレスです。

佐竹佑海(実行委員長)
源倫太朗(副委員長)
加藤りょう(副委員長)
角田哲史
中村洸太
山本葉波