京都大学映画メディア合同研究室は、京都大学映画メディア合同研究室第3回シンポジウムの開催を以下のように決定しました。学内外を問わず、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

開催概要
1. 会場(予定) 京都大学吉田キャンパス吉田南構内 吉田南総合館北棟28教室
2. 日時 2023年9月29日(金) 9:00-18:30
※マスク着用、消毒、換気などの感染対策をおこなった上で、対面の開催とします。

京都大学映画メディア合同研究室 第3回シンポジウム開催のご案内

京都大学映画メディア合同研究室は、京都大学映画メディア合同研究室第3回シンポジウムの開催を以下のように決定しました。つきましては、本シンポジウムでの発表者を募集いたします。

1. テーマ・開催要旨

京都大学映画メディア合同研究室は「見えないものの表象」をテーマとして、2023年秋に第3回京都大学映画メディア合同研究室シンポジウムを開催します。

昨今、映画研究、メディア研究における研究内容の幅はますますの広がりを見せ、異なる専門分野の知識や研究者間の交流の重要性も高まる一方で、領域を横断する議論の機会は限られているのが現状です。こうした状況を踏まえ、本シンポジウムは映画メディアを研究する大学院生を主な対象として、若手研究者の交流の場を築くことを目的とし、当研究室の大学院生が主体となり開催を重ねてきました。

2021年の第1回シンポジウムでは「ポスト・シネマの映像――ゆれる身体とメディアの今――」と題し、ドキュメンタリー映画、ビデオゲーム、実験映画など劇映画に留まらない多様な対象を通して、ポスト・シネマの映像における「身体」と「メディア」の関わりについて考えました。次いで2022年の第2回では「映像と記憶/記録」と題し、ニュース映像、アニメ、SNS、ラジオ、写真など、より多彩な対象を手がかりに「記憶」と「記録」の相互作用について考察を深めました。

そして第3回となる今回は、「見えないものの表象」をテーマとします。

2020年にCOVID-19が世界中に猛威を振るいはじめてから3年が経ちます。人々は目に見えないウイルスに怯えながら暮らし、街からは人が居なくなり、多くの命が奪われました。現在、状況は改善に向かっているように見えますが、依然としてコロナ禍の影響は私たちの生活に根強く残っています。この3年間は、様々な「見えないもの」へと意識を向けられた日々だったように思います。私たちは、対面のコミュニケーションによって生まれるつながりの重要性を再認識する一方で、パンデミックによって浮き彫りになった、今まで不可視化されてきた現実を突きつけられることも少なくありませんでした。

コロナ禍におけるこのような「見えないもの」への応答は既に、近年の映像作品や写真作品の中に現れてきています。しかし、「見えないもの」を表象することは、コロナ禍に限らず、写真や映像が発明された当初からおこなわれてきた行為でもあります。例えば、音や声、ものの手触りや触感、匂いなどの表象は「見えないもの」の本質を見えないままに捉えようとする歴史的な営みといえるでしょう。その一方で、「見えないもの」を可視化させる実践としては、社会によって不可視化された存在を視聴覚メディアを用いて掬い上げる試みから、見えないはずの霊的存在を現前させようとする試みまで、幅広いものが挙げられます。

「映画や写真という視覚中心的なメディアで『見えないもの』をいかに表象するか」という問いは多角的に議論することができる、しかしそれゆえに非常に大きな問いです。シンポジウムの場で、「見えないものの表象」を多様な視点から考え、この問いについて皆さんと共に議論できれば幸いです。

実行委員一同、皆様のご参加をお待ちしています。

2. 開催日時

2023年9月29日(金)に開催いたします。

3. シンポジウムの構成

本シンポジウムは基調講演と個人研究発表の2部構成をとっています。
基調講演では、早稲田大学文学学術院教授の細馬宏通氏をお招きします。

4. 開催方式

発表者の方に京都大学へご来校いただき、感染対策のうえで、対面での開催を予定しております。発表者の方には、旅行実費と1万円のうち、金額が低い方の交通費補助がございます。

5. 応募資格

シンポジウムにおける、個人研究発表者を募集します。応募資格は、映画研究・メディア研究を行っている若手研究者であること。応募時点で各大学院に在学する院生、ポスドク研究員のみならず、学外で研究活動に励む若手研究者も歓迎します。修士課程の方も、もちろん歓迎です。

6. 発表要項

6.1 発表内容

本シンポジウムのテーマに関係する未発表の研究に限ります。
※「テーマに関係する」という点については、広くとらえていただいて構いません。

6.2 発表形態

原則、対面での口頭発表とします。

6.3 使用言語

日本語もしくは英語。

6.4 発表時間

持ち時間は40分です。発表時間は20-25分、質疑応答時間は15-20分とします。

7. 応募要領

7.1 応募書式

応募者は下記の応募フォームに記入し、メールにて所定の宛先(下記7.4参照)に提出してください。件名には、「京都大学映画メディア合同研究室第3回シンポジウム_研究発表要旨_ローマ字による姓」と記入してください(例:京都大学映画メディア合同研究室第3回シンポジウム_研究発表要旨_shimizu)。

7.2 応募フォームの内容

・発表者の氏名、所属(大学、研究機関、企業など)、連絡先(メールアドレス)

・発表タイトル

・発表要旨(日本語800-1000字、あるいは、英語400-500 words)

7.3 締め切り

2023年7月31日(月)必着

7.4 応募宛先

symposium.kyotofilmstudies.2023[at]gmail.com
※[at]を@に変更してください。

8. 審査

実行委員会が本シンポジウムの趣旨に鑑み、発表の採否を審査します。採否の評価は下記の区分とします。
(1)発表可、(2)部分的修正で発表可、(3)発表不可。

審査結果は8月中旬に応募者宛にメールで通知します。(2)部分的修正で発表可、の場合、結果通知から2週間以内に詳細な査読結果をお知らせします。

9. お問い合わせ先

京都大学映画メディア合同研究室第3回シンポジウム実行委員会 symposium.kyotofilmstudies.2023[at]gmail.com
※[at]を@に変更してください。
※発表応募提出先と同様のメールアドレスです。

和田紀子(実行委員長)
中村洸太(副委員長)
山本葉波(副委員長)
木村栞緒
中村慶
原口直希
藤原萌